HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

クレオパトラも愛した若返りのハーブ・カレンデュラで中からもお肌ケア

【七十二侯/立冬・末侯】
金盞香(きんせんかさく) 11/17~11/21頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「金盞香(きんせんかさく)」、水仙の花が咲き、芳しい香りを放つ頃となりました。「金盞」とは春に咲くキク科の金盞花ではなく、黄色い冠を持つ水仙の別名です。黄色い部分を黄金の杯に白い花弁を銀の台にたとえて「金盞銀台(きんせんぎんだい)」とも呼ばれます。開花時期は11月半ばから3月頃で、まだ雪の残る野山の斜面などに白や黄色などの可憐な花を咲かせることから「雪中花」という別名もあります。雪の中に咲く凛とした佇まいや上品な香りで人気のある水仙は、正月の花としても用いられます。
また学名の「ナルキッソス」は、『泉に映った自分の姿に恋焦がれ、見続けていたら1本の花になってしまった』というギリシャ神話の少年からの命名です。その花こそが水仙で、「ナルシスト」の語源となっているのです。

 

 

 

 

ちなみにこんなに可憐で儚げな水仙ですが実は毒性があります。「ニラと間違えて水仙を食べてしまい食中毒に……」などというニュースを聞いたことがありますよね。もちろん、ハーブティーにすることはできません。が、こちらの「キンセンカ」はハーブティーとして飲用することができます!と言うわけで本日はこちらをご紹介します。

 

 

カレンデュラ

 

キク科キンセンカ属の一年草・キンセンカ、別名:カレンデュラです。「ポットマリーゴールド」とも呼ばれ、マリーゴールドの中でもハーブとして使用される種がこのカレンデュラなのです。古代エジプトではクレオパトラの時代から「若返りのハーブ」として愛用され、ヨーロッパでは花弁を高級品のサフランの代わりに食品の着色に使用したことから「貧者のサフラン」とも呼ばれたそうです。ではその効能をさっそく見ていきましょう。

 

 

植物由来の高い健康効果&美容効果

カレンデュラをはじめ植物に多く含まれるフラボノイドの一種・ケルセチンの働きにより鎮痛・アンチエイジング・高血圧予防・血流改善など様々な健康効果に期待ができます。またこのケルセチンが哺乳類などの体内で代謝されてできる物質・イソラムネチンの働きによりニキビなどの炎症を抑える・美肌効果にも効果があると言われています。中世ヨーロッパではカレンデュラの花弁を植物オイルに漬けた浸出油は軟膏として使われており、赤ちゃんのおむつかぶれや湿疹、敏感肌の肌荒れや虫さされ、保湿など家庭の常備薬としてもっとも親しまれました。古くから植物療法の分野で大活躍していたハーブなのです。

 

目にも働きかけるハーブ

カレンデュラに含まれるキサントフィルという植物性色素の一種・ルテインの働きにより、毎日適量を摂取することで視力低下予防・黄斑変性の予防・白内障の予防など、目の健康にも働きかけると言われています。

 

女性特有のお悩みもサポート!

またカレンデュラは生理痛や潰瘍による痛みを和らげ、月経不順や更年期障害の緩和にも効果があると言われています。更に発汗・解熱の作用もあると言われているので、風邪のひき始めなどに飲用するのも効果的と言えます。

 

 

カレンデュラティーはキク科ですので、キク科の植物にアレルギーがある方は飲用を避けましょう。また月経促進作用があるとされているため、妊娠希望・妊娠中・授乳中の人も飲用しないようにしましょう。

中から外からお肌を労わったら、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/11/19(土)22:00頃に更新予定です。