HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

プレママにおすすめのマタニティーハーブ・ラズベリーリーフ

【七十二侯/立夏・末侯】
竹笋生(たけのこしょうず)      5/15~5/20頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「竹笋生(たけのこしょうず) 」、タケノコがひょっこりと地面から顔をのぞかせる頃となりました。あれ、タケノコってちょっと前から収穫されていてうちの食卓にももう上がっていたような……と思った方、正解です!タケノコにも種類があり、中国原産の孟宗竹は3月中旬から旬を迎えており、七十二侯でいうところの“竹笋”とは5~6月に旬を迎える日本原産の真竹だと考えられているのです。皆さまが春先においしく召し上がっていたのは孟宗竹のタケノコの方なのですね。

 

 

タケノコが日に日に大きくなる様子は子供の成長に例えられることがありますが、できればお母さんとしてはタケノコが地面から出てくる時のように安産であってほしいですよね。本日ご紹介のハーブはそんな妊娠中の方におすすめです。

 

ラズベリーリーフ

 

バラ科キイチゴ属の多年草・ラズベリーの葉を煎じて飲むラズベリーリーフティーです(広義の意味ではラズベリーにもいろいろな種類があるのですが、ここではヨーロッパ原産の和名・ヨーロッパキイチゴについて説明します)。6~8月に小さな白い花を付けた後、赤もしくは琥珀色の実を付けます。
ヨーロッパキイチゴの種小名の「idaeus」は古代ギリシア人が紀元前1世紀にラズベリーを発見した場所が“イダ山”だったからという起源があるそうです。また、ギリシア神話にはゼウスの養母イーデーがゼウスのためにラズベリーを摘もうとして指から血を流し、そのためラズベリーの実は赤くなったという逸話があるそうです。

 

 

そんなラズベリーリーフの別名は「マタニティーハーブ」。妊娠中の方は禁忌があったりするハーブも多い中、なぜラズベリーリーフティーはおすすめなのでしょう?さっそく効能を見ていきましょう。

 

ママの味方!安産のためのハーブティー

ラズベリーリーフティー最大の効能は、含有されるフラガリンによる子宮収縮促進の働きによる陣痛を和らげる効果、また血管を収縮させる働きにより分娩中の出血を抑える効果に期待ができること。これらが『出産を助けてくれる』ことに直結するため、「マタニティーハーブ」「安産のためのハーブティー」と呼ばれるようになったのだとか。欧米では古くから妊娠後期から出産直後にかけてラズベリーリーフティーを飲むことが推奨されていたのだそうです!ちなみに産後に飲むと母乳の促進効果や母体を早く回復させる効果が期待でき、血液を作るための鉄分もしっかり補給できるだそうです。まさにママの味方ですね!

 

女性特有のお悩みにも効果あり

女性ホルモンの分泌を整える効果もあるため、生理痛やPMS(月経前症候群)、更年期障害にも効果があると言われています。こうなるとママだけでなく女性の味方ですね!

実はお肌に嬉しい美容効果も

ラズベリーリーフティーの主成分、タンニンの一種・エラグ酸の働きによりシミになるメラニン色素の生成に関与する酵素・チロシナーゼの活動を抑制してくれるので、シミやソバカスを防いでくれるという嬉しい美肌効果も期待できます。もはや全人類の味方ですね!

この他にも粘膜の炎症を鎮める働きや収れん作用もあるので、喉の痛みや口内炎・花粉症・下痢といった症状にも効果的と言われています。

 

 

ラズベリーリーフティーは妊婦さんにおすすめではありますが、子宮を収縮させる働きがあるため妊娠初期~妊娠中期の飲用は避けましょう。目安としては出産予定日の2か月前くらいから1日に2~3杯の飲用くらいのペースでいいようです。念のため、医師と相談の上飲用するようにしましょう。

自然の力を味方につけて、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/5/17(土)22:00頃に更新予定です。