HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

オレンジピールで寒い日もホッとご自愛タイム♪

【七十二侯/小雪・末侯】
橘始黄(たちばなはじめてきばむ) 12/2~12/6頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」、橘の実が黄色く色づき始める頃となりました。橘とは、日本に自生する日本固有の柑橘類「ヤマトタチバナ」のことですが、古くは柑橘類を総称して橘と言っていました。古くから日本に自生している常緑の木で、冬でもあおあおとした葉を茂らせます。その様子から、古事記や日本書記では不老不死の実として登場します。またいつも変わらないことから永遠の象徴とされ、家紋や文化勲章のデザインとしても用いられています。

 

 

 

 

いよいよ12月、師走ともなると急に世の中が慌ただしくなってきます。お仕事も年末までに目処を付けなければならないし、プライベートでも忘年会に大掃除、そろそろ年賀状のことも考えなければ……そういえばおせちはどうしよう?なんてことを毎年言っている気がします。笑 体調管理も気を付けなければいけないこの時期、せめて1日に1回くらいはホッと一息つける時間を確保してリラックスする習慣を作りたいもの。そんな忙しい方のために、本日はこちらをご紹介します。

 

 

オレンジピール

 

ミカン科ミカン属の常緑小高木・ビターオレンジの皮を煎じて飲むハーブティー、オレンジピールです。オレンジピールには“ビターオレンジ”と“スイートオレンジ”があるのですが、これは原材料のオレンジの種類の違いによるものです。
ビターオレンジは、日本でいうダイダイ(橙)がその一種となります。果実は酸味が強く、ヨーロッパではサワーオレンジとも呼ばれています。皮はマーマレードなどにも利用されます。また、ビターオレンジの方が薬効が優れていると言われているそうです。
スウィートオレンジとは私たちが普段目にするようなオレンジのことを言います。「バレンシアオレンジ」や「ネーブルオレンジ」はスイートオレンジに分類されます。

 

 

よく製菓材料では砂糖で煮詰めてから乾燥させ刻んだものが使われますが、ハーブティーは果皮を乾燥させたシンプルなものです(ちなみに内側の白い部分をできるだけ取り除いた方が苦みが少ないとされています)。そういえば以前、ビターオレンジの花を乾燥させたオレンジブロッサムもご紹介しました。ではオレンジピールの方の効能をさっそく見ていきましょう。

 

 

爽やかな香りはリラックスタイムにおすすめ

柑橘系の香りのもととなるテルペン類であるリモネン・リナロールの働きにより、リラックス効果・不安を和らげる効果・抗不安や抗うつ効果など、メンタルをサポートしてくれることが期待できます。またメンタルだけでなく、血行を促進する効果や抗菌・抗ウイルス効果、更には免疫力アップ効果もあると言われており、今に季節にはもってこいの効能がいっぱいなのです!

 

胃腸にも嬉しい効果が

更にオレンジピールには食物繊維の一種・ペクチンが含まれているため、便秘改善効果や血糖値の上昇を穏やかにする効果もあると言われています。また消化の促進効果にも期待ができるので、暴飲暴食のリセットにもお役立ちなのです。

 

もちろんビタミン類も豊富!

ビタミンCは果肉部分だけでなく果皮にも多く含まれているため、美白作用やアンチエイジング効果にも期待できます。更にビタミンAも含まれているので、角膜・喉・消化器などの粘膜や皮膚を丈夫にする効果もあると言われています。キレイも健康も両方ゲットできちゃう!
更に上記以外の成分も含めた様々な効能が組み合わさり、風邪予防効果・冷え性緩和効果・利尿効果・去痰効果などにも効果が期待できるのです。まさに冬のためのハーブティーと言っても過言ではなさそうですね!

 

 

 

オレンジピールティーは適量であれば妊娠・授乳中の方も飲用できるお茶ですが、オレンジピールに含まれるシネフリンにより心拍増加・血圧上昇、それによる偏頭痛や群発頭痛を引き起こす可能性があるため、むかつきのある偏頭痛・関節炎・甲状腺機能亢進症のある人は悪化する可能性を避けるため飲用しないようにしましょう。
また大量に飲み過ぎるとお腹を壊す可能性があるので、適量の飲用を心がけましょう。

爽やかな香りで身も心も癒されたら、ゆっくりと良い夢が見られますように。

 

今回で更新は最終回です。
が、暦はずっとずっと続いていき、12/7~はまた「大雪」がやってきます。それでも昨年とは違うことがたくさんあって、同じように見える日常は少しづつ変化しています。私自身、このブログを書き始めてから今までよりちょっとだけ季節の変化を意識するようになった気がします。

皆さまもぜひ、身近な季節の変化・ご自身の気持ちの変化に気付いたら、ハーブティーでも飲みながらちょっとだけご自愛してみる時間を作ってみてください。その時にこのブログがちょっとでも参考になれば幸いです。

では、おやすみなさい。