HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

ゲンノショウコの健康&美容パワーはまさに医者いらず!

【七十二侯/寒露・末侯】
蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)  10/18~10/22頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」、戸口で秋の虫が鳴き始める頃となりました。この“キリギリス”、昔はコオロギのことをキリギリスと呼んでおり、秋の鳴く虫の総称でもありました。先月くらいまでは夜になると聞こえていた秋の虫の声は、いつの間にか昼間にも耳にするようになりました。
そして次侯はなんと秋の最後の侯「霜降(そうこう)」となります。このブログでハーブティーをご紹介できるのも霜降を含めあと3侯、記事にして12回です。終わりが見えてきた……!1年ってホントにあっという間ですね……。

 

 


秋の虫にもいろいろ種類がいます。コオロギは「コロコロ」「リィーリィー」、鈴虫は「リーンリーン」、松虫は「チンチロリン」と鳴き、秋の夜長はいろいろな声が聞こえます。あんな小さな身体から可憐で美しい声を聞かせてくれる秋の虫たち。本日は夏から秋にかけて可憐な花を咲かせ、目を楽しませてくれるこちらのハーブティーをご紹介します。

 

 

ゲンノショウコ

 

フクロソウ科フクロソウ属の多年草・ゲンノショウコです。ゲンノショウコには白い花を付ける白色系とピンク色を付ける紅色系とがあり、日本では富士川付近を境に東日本では白花が多く、西日本では淡紅、日本海側で紅色の花が多く分布しているのだそうです。
ちなみに漢字で書くと「現の証拠」、煎じて飲むとその効果がすぐに表れることに由来すると言われています。なんて頼もしい……。そのため古来から日本ではドクダミ・センブリと並ぶ三大民間薬として知られています。昔から利用されてきたその効能を、
さっそく見ていきましょう。

 

胃腸の調子を整えてくれる頼もしいハーブ

ゲンノショウコの主成分でもあるポリフェノールの一種・ゲライニンの働きにより、下痢や便秘を治す効果や胃もたれを治す効果など、胃腸の調子を整える効果に期待ができます。古くから民間の胃腸薬として利用されてきており「現の証拠」の他には「医者いらず」などの呼び名もあったほどなのだそうです。またゲライニンには炎症を抑制する働きもあると言われ、口内炎や喉痛・扁桃腺炎の抑制にも効果が期待できます。医者の立場を脅かすハーブ・それがゲンノショウコ。

 

実は美容効果もあり!

ゲンノショウコに含まれる有機酸の一種・コハク酸の働きにより冷え性の改善・肌を引き締める等の効果があると言われています。また有機化合物の没食子酸(ぼっしょくしさん)の働きによるダイエット効果・デトックス効果もあると言われています。更にポリフェノールの一種・ケンフェロールには脂肪を燃やしやすくする働きがあるため、太りにくくする・ダイエットしやすくするという嬉しい効果にも期待ができます!健康だけでなく美容面もサポートしてくれる頼もしいハーブ・それがゲンノショウコ。

 

医者いらずの実力はここにも

更にポリフェノールの一種・ケルセチンの抗酸化作用により、血液をサラサラにし血管の健康を保つ・コレステロール値や血糖値を下げる・アレルギー症状を和らげるなどの健康効果もあると言われています。加えてゲライニンの高血圧予防効果やコハク酸のがん細胞が増えるのを防ぐ効果など、まさしく“医者いらず”な効果がたくさんあると言われている、それがゲンノショウコなのです。

 

 

ゲンノショウコは禁忌のないお茶ですが、長い間飲み続けると逆に胃腸が荒れる原因になってしまうので注意が必要です。また鉄分を吸収しにくくなる働きがある為、貧血気味の方なども気を付けましょう。

胃腸もお肌もしっかりと整えて、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/10/20(木)22:00頃に更新予定です。