HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

まるで女性の応援団!サフラワーティーで美容も健康もゲット

【七十二侯/小満・次侯】
紅花栄(べにばなさかう)      5/26~5/30頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「紅花栄(べにばなさかう)」、紅花が盛んに咲く頃とされていますが、実際に紅花が咲くのは6~7月だそうです。

 

 

ポンポンのようなかわいい花ですね。咲き始めは黄色だったのがだんだんオレンジ~赤色に変わっていきます。この花の部分を摘んでから発酵・乾燥させたものが紅色の染料や着色料として利用されているのです。
紅花の中には水に溶けやすい黄色の色素サフロールイエローと水に溶けにくい紅色の色素カルタミンが混在しており、水に晒すことによって分離することができます。花を摘んですぐに水に晒して乾燥させる……を繰り返し行うことで紅色の染料を取り出すことができるのです。日本では平安時代から盛んに栽培されていましたが、明治時代以降になると中国産の紅花の輸入や科学的に合成可能なアニリン染料が普及したことにより、紅花産業は衰退してしまたのだそうです。

染料としてだけでない利用方法としては、種子から絞った油(紅花油)や生薬としての利用が挙げられます。乾燥させた花は“紅花(コウカ)”と呼ばれ、血行促進作用がある生薬として日本薬局方に収録されています(某養命酒にも入っています!)。ということは、もちろんハーブティーとして飲用しても効果があるわけです。本日はベニバナのハーブティーとしての効能を見ていきましょう。

 

サフラワー(ベニバナ)

 

キク科ベニバナ属の一年草または越年草・サフラワー(ベニバナ)、原産はエチオピアと言われています。日本にはシルクロードを経由して伝わったとされており、山形県の県花でもあります。
ベニバナの別名は茎の末に咲く花を摘み取って染色に用いることから「末摘花(すえつむはな)」と呼ばれるのですが、かの有名な『源氏物語』に“末摘花の姫君”と呼ばれる女性が出ています。なぜ源氏の君は彼女を末摘花と呼んだのでしょう?理由は「鼻(花)が赤いから」だそうです。令和の今だったら完全に見た目問題で大炎上案件ですね……。

 

 

 

では薬用としても利用されるサフラワーのハーブティーとしての効能を見ていきましょう。

 

女性特有のお悩みにとことん優しいハーブ!

サフラワーティーの主な効能は一言で言うと「女性特有の不調を解消してくれる」というものです。そのため“女性に優しい健康茶”とも呼ばれています。
まず主成分のビタミンEの抗酸化作用で期待できるのが、体の中にある脂質の酸化防止・皮膚の老化予防・更年期障害の緩和・メラニン色素の沈着防止・シミ・ソバカスの発生予防など内側からも外側からも美容や女性特有のお悩みをサポートしてくれる嬉しいものばかりです!更にサフラワーは中国では「血を動かす薬草」として利用されているのですが、ハーブティーとして飲用してもビタミンEの抗酸化作用により血行を良くする・冷え性や肩こりの緩和など、“巡りを良くする”ことによる効能が期待できます。

 

まだある!女性の味方成分

ポリフェノールの一種・リグナンの働きにより更年期障害の予防・症状の緩和やPMS(月経前症候群)や生理痛の緩和・骨粗鬆症の予防や肌トラブルの改善にも効果が期待できます。またリグナンはコレステロールを下げる効果もあると言われています。

 

ダメ押しの巡り成分ですっきりデトックス

同じくポリフェノールの一種・カルコンの働きにより血管を拡張して血行を良くする・体内の老廃物を排出する・むくみの改善、防止・デトックス効果・便秘や下痢の改善など身体をすっきりさせる効果にも期待ができます。更に胃酸の分泌を抑制・胃潰瘍の緩和・アレルギー症状の緩和・風邪やインフルエンザの予防効果などもあると言われています。

その他にも黄色色素のサフロミン、紅色色素のカルタミンの抗酸化作用により血行を促進する・血液を浄化する・動脈硬化や高血圧、生活習慣病の予防などの効果にも期待ができます。
美容も健康もサポートしてくれる頼もしいハーブティーですね!

 

 

サフラワーティーはキク科アレルギーの方・月経過多の方・授乳中・妊娠中の方は飲用を避けましょう。また血液凝固作用を阻害する可能性があるので、出血性疾患や消化性胃潰瘍のある方は飲用を控えてください。

大地の応援団のパワーをもらって、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/5/30(月)22:00頃に更新予定です。