HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

森に抱かれるような大人の香り!浄化のハーブ・ジュニパーベリー

【七十二侯/霜降・末侯】
楓蔦黄(もみじつたきばむ)  11/2~11/6頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「楓蔦黄(もみじつたきばむ)」、楓や蔦の葉が色づく頃となりました。北の方から徐々に色づき始めた紅葉前線はだんだん南下し、晩秋には平地でも紅葉が見られるようになります。ちなみに葉が赤色に変わることを紅葉、銀杏のように黄色に変わることを黄葉と呼びます(ギンコウ(イチョウ)の回の時にこの紅葉・黄葉のメカニズムも解説しておりますので、合わせて読んでみてください)。

 

 


秋が深まるとともに乾燥や冷えが気になる季節でもありますよね。意識して水分を摂ろうと思い、コーヒーと紅茶とハーブティーのあったかドリンクローテーションを組んで仕事の合間に飲んでいるのですが、夏と違い汗をかかない分飲んだ水分がうまく排出できないまま、なんとなくむくみに繋がっているような……。でもお茶は飲みたい!そんな方にはこちらのハーブティーをご紹介します。

 

 

ジュニパーベリー

 

ヒノキ科ビャクシン属の針葉樹・セイヨウネズの実、ジュニパーベリーです。ちょうど今頃に収穫期を迎えるこのジュニパーベリー、実はある有名なリキュールの香りづけに使われることでも有名なのですが、何だかご存じでしょうか?

 

 

正解はジントニックでおなじみの「ジン」でした。“ジン”という名前はフランス語名の“ジュニパー・ベリー(Juniper Berry)”が由来なのだとか。針葉樹ならではのすっきりとしたウッドの中に、スパイシーさやほのかな甘さを感じさせる香りは、大人の雰囲気漂う落ち着いたイメージですよね。また高い浄化作用をもち、中世ヨーロッパでは魔除けや疫病除けとして、ローズマリーなどのハーブとともにジュニパーの枝葉が焚かれていたという歴史があるのだそうです。現在でもハーブティーの他にスパイスや精油が利用されています。すっきりとしたユニセックスな香りであることから、メンズ用の香水としても活用されています。では古くから愛されてきたその効能をさっそく見ていきましょう。

 

またの名を「浄化のハーブ」!

ジュニパーベリーは「浄化のハーブ」とも言われており、老廃物や毒素の排出を促す働きがあります。そのためデトックス、むくみや水太りの防止・二日酔いなどに効果があると言われています。また消化不良を改善してくれる働きもあり、腹痛や便秘にも効果が期待できます。ヨーロッパでは利尿効果の高さから、泌尿器系の感染症などの対策としてジュニパーベリーが利用されることもあるのだそうです。

 

胃腸の調子を整えてくれる

食欲が出ない時にジュニパーベリーティーを飲むと食欲を促進してくれ、逆に食べ過ぎてしまったなという時には消化を促してくれます。どっちにも効くとはなんてありがたいハーブティーなのでしょう……!

 

女性特有のお悩みにも効果がある

ジュニパーベリーに含まれる香り成分の1つにはPMS(月経前症候群)や月経不順・月経困難症に効果があると言われています。また、アドレナリンを抑制して気持ちをリラックスさせてくれるという効果にも期待ができます。

 

 

ジュニパーベリーは子宮を刺激する働きがあるため、妊娠中・授乳中の方の飲用は避けましょう。また4~6週間の継続的な使用は避けるようにしましょう。炎症を伴う腎疾患の方も飲用しないようにしてください。

さていよいよ次からは「冬」の侯となります。
身も心もしっかり浄化して、ゆっくりと良い
夢が見られますように。

次回は2022/11/4(金)22:00頃に更新予定です。