HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

赤ワインが飲めない方も大丈夫!赤ブドウの健康効果は秋の贈り物

【七十二侯/霜降・次侯】
霎時施(こさめときどきふる)  10/28~11/1頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「霎時施(こさめときどきふる)」、小雨が思いがけず降っては止む季節となりました。この小雨とは、秋雨のようにしとしと降り続く雨ではなく、ぱらぱらと通り雨のように降りじきに止んでしまうような「時雨 (しぐれ)」のことを指します。初時雨は山の動物たちが冬支度を始める合図だと言われ、これからくる冬の寒さに備えるのだそうです。

 

 


不意に訪れるものやしきりに続くものを時雨に例え、美しい言葉で表現することがあります。蝉がいっせいに鳴き始め、まるで時雨が降ってきたように大音量で蝉の声が聞こえることを「蝉時雨(せみしぐれ)」と呼び、夏の季語でもあります。不意に降ってさっと止む雨を「空の時雨(=涙)」などと例えたり、日本語は実に風情のある言葉であることがわかりますね。
そういえば最近空気が乾燥するようになってきたせいか、コンタクト民の私は目の渇きや疲れが気になるようになってきました。どうやら私の目には“空の時雨”が足りていないようです……。そんな方のために、本日はこちらのハーブティーをご紹介します。

 

 

赤ブドウ

 

ブドウ科ブドウ属のつる性落葉低木、赤ブドウです。もともと赤ワインの生産が盛んだったヨーロッパのブドウ農家の人たちが健康のためにと、赤ブドウの葉をお茶にして飲んでいたことが始まりとされており、日本でも「レッドグレープリーフティー」の名で流通しています。そう、このハーブティーはワイン用の赤ブドウの、紅葉した葉を煎じたものです。

 

 

赤ワインと言えばポリフェノールが豊富なことでおなじみです。なんとこの赤ブドウの葉、このポリフェノールの含有量が赤ワインよりも豊富に含まれていると言われているのです!にもかかわらずワインと違ってノンアルコールなので、どなたでもチャレンジしやすいのが赤ブドウティーの最大の特長です。ではその効能をさっそく見ていきましょう。

 

鮮やかな赤は健康の色!

ポリフェノールの一種で色素成分のアントシアニンの働きにより、眼精疲労の軽減効果・抗酸化作用によるアンチエイジングや動脈硬化予防・高血圧抑制効果、内臓脂肪の蓄積抑制効果や肝機能の調整効果など、様々な効能があると言われています。こんなに健康効果がある上にノンアルコール。そりゃブドウ農家の方も飲もうと思うわけですよね。

 

渋み成分にも健康効果が

更に赤ブドウにはインスリンに似た働きをするカテキンも含まれているため、こちらも抗酸化作用・抗アレルギー作用・動脈硬化予防効果・抗炎症作用・抗がん作用・血糖上昇抑制作用・抗菌や殺菌、抗ウイルス作用・血圧抑制作用・血小板凝集抑制作用・肝臓の脂質代謝を高める効果・血中コレステロール低下作用・神経保護作用・口臭予防効果など、それはそれは数多くの健康効果に期待ができるのです。そりゃ私がブドウ農家でも飲みますわ。

 

まだある、ポリフェノール効果

ブドウの皮に多く含まれるポリフェノールの一種・レスベラトロールの働きにも強い抗酸化作用があるため、下肢静脈瘤などのむくみ改善・糖尿病で傷ついた腎臓の改善・アルツハイマー型認知症予防・眼精疲労の改善効果・美肌作用などもあると言われています。更にその他のポリフェノール類の働きにより、抗炎症作用・抗微生物作用・抗がん作用・動脈硬化予防・心臓保護作用・神経保護作用・血糖降下作用・抗骨粗鬆症作用・抗不安作用・鎮痛作用・抗アレルギー作用などの効果にも期待ができるのです。もはやブドウ農家でなくても飲まない理由が見当たらないレベルですね。

 

 

抗血液凝固剤(ワルファリン等)を服用している方は、赤ブドウティーの抗血液凝固作用により薬が効きすぎてしまうので、併用は避けるようにしましょう。

秋の実りのパワーを体の隅々まで感じて、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/11/1(火)22:00頃に更新予定です。