HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

桜の季節にはアシュワガンダでアーユルヴェーダパワーをチャージ!

【七十二侯/春分・次侯】
桜始開(さくらはじめてひらく)     3/25~3/29頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「桜始開(さくらはじめてひらく)」、いよいよ桜の花が開き始める頃となりました。つい最近まで散歩しながら梅が見頃だなぁ……と思っていたというのにあっという間ですねぇ!皆様のお住まいの地域ではいかがでしょうか?まだまだこれからという地域もあると思いますが、春は確実にやってきていますね!

ちなみに現在では桜というと思い出すのはソメイヨシノだと思います。が、意外にもソメイヨシノは比較的新しい品種で、なんと作られたのは江戸時代なのだそう。もっと古くからあるイメージですよね!では昔の歌に記されてきた”桜”とは何だったのでしょうか?答えは『山桜』なのだそうです。一重で紅を帯びた花を山あいにほんのりと咲かせる山桜を見て、昔の人も今と変わらず春の訪れを嬉しく思って歌を詠んだりしたのでしょうね。
本日はそんな”チェリー”のハーブティーをご紹介します。

 

 

アシュワガンダ

 

ナス科の常緑低木・アシュワガンダです。古くからインドの伝統療法・アーユルヴェーダで利用されてきた植物ですが、アシュワガンダという名はサンスクリット語の『馬の匂い』から来ているのだそうです……。なのに別名は『ウィンターチェリー』と呼ばれているんです。なぜかと言うと、

 

 

熟すとオレンジレッドの実を付けることから付いた名だと言われています。たしかに見た目はチェリーですね。しかしアーユルヴェーダやお茶として使われるのは根の部分(馬の匂い)で、その使われ方が似ていることからウインターチェリーの他に『インドジンセン(インドの朝鮮人参)』とも呼ばれているのだとか。そっちの方がなんとなく納得。でもチェリー繋がりなのでしれっとこのまま紹介を続けます。

アシュワガンダはインドやパキスタンで古くからスーパーハーブとして利用されてきたのですが、それはアシュワガンダが”アダプトゲン”であると考えられていたからだそうです。アダプトゲンとはトラウマ・不安・肉体的疲労などのストレスへの抵抗能力を高める働きのある天然のハーブを指し、その1つだと位置づけけられていました。
アダプトゲンとは「通常の用量では無害で、特定の対象のみではないストレスへの防衛反応を作りだし、そして身体を正常化する作用を持っている」という定義に当てはまるハーブとされており、アーユルヴェーダや漢方で伝統的に利用されているものがほとんどだそうです。冬虫夏草や高麗人参・霊芝・甘草やタラノキと同じウコギ科のエゾウコギやアマチャヅル、その他アダプトゲンの可能性がある植物としてクコなども挙がっています。そんなスーパーハーブ・アシュワガンダの効能を見ていきましょう。

 

心にも身体にも効く「お守りハーブ」

アシュワガンダの根に含まれる成分・ウィザフィリンAの働きには脳の神経伝達回路を刺激する作用があります。このため不安や気分の浮き沈み・うつ病・不眠症の改善が期待でき、記憶力や思考能力、身体的持久力や免疫を高めると言われています。またアルカロイド類・ステロイダルラクタン類・ミネラル類が含まれるため、体力増強・疲労回復・免疫力の増進・抗炎症作用・ストレスの軽減にも効果が期待できます。内側からも外側からも効くあたりがアダプトゲンと言われる所以なのでしょう。

 

アンチエイジング効果も期待できる

ポリフェノールの一種・サポニンとフラボノイドの一種・タンニンが含まれているため、抗酸化作用によるアンチエイジング効果も期待できます。もちろん他にも抗菌作用・免疫力アップ・肥満の防止・肝機能の向上など抗酸化作用による恩恵も与かることができます。

 

強壮効果は男女ともにあり

アシュワガンダがアーユルヴェーダで取り入れられていた効果の1つが強壮効果です。血行促進効果により動脈硬化を予防、更に男性ホルモンの一種であるテストステロンを増やす働きもあるそうです。また女性にも作用し、生理不順や不妊症の改善効果が期待できます。

その他にも急な血糖値の上昇の抑制・コレステロール低下・甲状腺機能の低下を改善し新陳代謝を高めるなど様々な効能があると言われています。

 

 

 

アシュワガンダティーは禁忌が少々多いです。まず子宮を刺激する効果があるため妊娠中の方・授乳中の方も飲用は避けましょう。糖尿病の薬・血圧の薬・免疫系の抑制剤・鎮静薬・甲状腺の薬を服用中の方も医師に相談してからにしましょう。アシュワガンダティーの効能と同様の効果がある薬を飲むと効果が出過ぎることがあるためです。
リウマチなどの自己免疫疾患の方も医師に相談しましょう。抗炎症効果があるお茶ですが、同時に白血球を増加させるなど免疫力を向上させる作用もあるため、自己免疫疾患の方が飲用すると逆に症状が悪化する恐れがあるためです。

また、アシュワガンダティーはとにかく匂いが独特、かつ苦みがあります。ジンジャーシナモンなどのスパイス系のお茶とブレンドしたりミルクやはちみつを足したりして調整して召し上がることをおすすめします!

 

古来からのアダプトゲンの効果で、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/3/29(火)22:00頃に更新予定です。