HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

お肉ラバーの方もそれ以外も!マジョラムで秋の夜を楽しむ♪

【七十二侯/秋分・次侯】
蟄虫培戸(むしかくれてとをふさぐ)   9/28~10/2頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「蟄虫培戸(むしかくれてとをふさぐ)」、来る冬に備えて虫たちが戸をふさぐように、冬ごもりの準備を始める頃となりました。虫たちは約半年間、土の中や木の根元、枯れ葉の中に身を隠して暖かな春を待ちます。その間約半年、そして「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」の頃にまた姿を現します。

 

 

最近少しづつですが日が暮れるのが早くなってきているのを感じます。昼と夜の長さが同じ秋分を過ぎていますから、これからどんどん昼が短くなり夜が長くなっていきます。私は寝るのが大好きなのですが、ストレスが溜まったり悩み事があると全く寝付けなくなってしまうので本当に困ります。せっかく夜が長くなるのであれば“快眠を楽しむ”という選択肢を選びたい、本日はそんな方におすすめのこちらのハーブティーをご紹介します。

 

 

マジョラム

 

ヨーロッパ原産、シソ科ハナハッカ属の多年草・マジョラムです。その歴史は古く、古代ギリシャ時代から栽培されていたハーブです。古代ギリシャやローマでは“幸せを象徴するハーブ”として、結婚する若い2人が頭にこの花冠を乗せる習慣があったのだそうです。また故人の冥福を祈って「死装束の香り」としてお墓に植えられたりもしたのだそうです。用途が幅広いですね。
中世にローマ人がイギリスに伝えると、ホップが使われる前まではマジョラムがビールの苦みに使用されていたのだそうです。万能すぎます。

 

 

また、以前「魚のハーブ」としてフェンネルをご紹介しましたが、マジョラムは「肉のハーブ」と呼ばれます。甘い香りとほろ苦さが肉料理と相性が良いため、ソーセージやパテ・鶏や豚のローストなどあらゆる肉料理に用いられるのだそうです。ですのでお料理が好きな方はハーブティーというよりは“お料理に使うハーブ”でおなじみかもしれません。ではさっそくその効能を見ていきましょう。

 

穏やかな安眠を誘うリラックス効果

マジョラムの効能で一番有名なのが精油成分・テルピネン-4-olに含まれる鎮静作用で、副交感神経を優位にしリラックスする効果やピリピリした神経を落ち着かせる効果、乱れた自律神経による不眠などのトラブル解消効果に期待ができます。このためお休み前のナイトティーとしてもおすすめです。

 

胃腸の調子も整えてくれる

同じく精油成分のリモネンの働きによる消化促進作用で胃腸の働きを助け、食欲を増進すると言われています。また肝機能を強化し、デトックスの働きを高める効果もあるため、肉料理にマジョラムを合わせるのは理にかなっているのかもしれませんね。更にマジョラムに含まれる苦味質にも同じく唾液を分泌させ、消化促進・食欲増進を促す効果・胃や肝臓の調子を整える効果があると言われています。お肉ラバーの皆様には強い味方になりそうです。

 

老廃物などの流れもスムーズにしてくれる

更にα-テルピネン・γ-テルピネンの働きには鬱滞(うったい)除去作用で血液やリンパ液の流れを良くする・静脈を活性化させ、老廃物を排出する流れをスムーズにするといった効果が期待できます。またこれらの精油成分(モノテルペン炭化水素類)に属する成分は全般的に抗菌作用を持つことが知られています。

 

 

 

マジョラムは特に副作用などのないハーブティーですが、適量を飲用するようにしましょう。

胃も心も落ち着けて、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/10/2(日)22:00頃に更新予定です。