スパイスだけじゃない!サフランは嬉しい女性の味方
【七十二侯/処暑・次侯】
天地始粛(てんちはじめてさむし) 8/28~9/1頃
皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「天地始粛(てんちはじめてさむし)」、8月も終わりを迎え、ようやく暑さが弱まり始める頃です。「粛」は“縮む・しずまる・弱まる”という意味で、夏の気が落ち着き、万物が改まる時季とされています。
天気図には秋雨前線が登場し、北の方から冷たい空気を運んできます。特に北国や山などではこれから急速に季節が動き始め、平野部でも少しずつ秋へ向かう気配が感じられるようになります。そういえば天気予報でも「秋雨前線」「秋の長雨」なんてフレーズを耳にするようになってきました。暦の上だけでない秋は、もうすぐそこまで来ているのかもしれません。
朝晩に涼やかな風の気配を感じるようになったと思いきや日中は30度を超える夏日だったりと、着るものや紫外線対策etcetc、いろいろ面倒なのが季節の変わり目です。時期的にもうすぐ新学期が始まる頃ですし、そろそろ上半期の追い込みで……なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?季節や環境が変わりやすい時期は心身が変化についていけず、思わぬ体調不良を起こしたりしますよね。本日はそんな時期におすすめのハーブティーをご紹介します。
サフラン
アヤメ科クロッカス属の多年草・サフランです。サフランと言うと、ハーブティーと言うよりはスパイスで有名かと思います。真っ赤な細長い糸のような乾燥したサフランを水に漬けると鮮やかな黄色に色づきます。これを利用したのがパエリアやサフランライスですね。ちなみにこの真っ赤な部分はサフランの雌しべのみ。1gのサフラン(スパイス)を得るためには100本以上の花が必要になるという、実は高級なハーブなんです……!そのため。古代ギリシアではサフランの黄色を珍重し、王族だけが使うことを許されるロイヤルカラーとされた時代もあったのだとか。『その昔、紫の色素は大変珍しく貴重だったので高貴な色とされていた』というのと同じ原理ですね。
このサフラン、ハーブティーとして飲用することができるんです。この高貴なイエローのお茶は、特に女性に嬉しい効能があると言われています。さっそくハーブティーとしての効能を見ていきましょう。
女性ホルモンに働きかける成分
サフランティーの主成分・サフラナールには女性ホルモンの分泌を高める効果があるため、更年期障害やPMS(月経前症候群)・生理不順などの不調を和らげてくれる効果が期待できます。
また、カロテノイドとの相乗効果により、冷え性の改善期待にも期待ができます。これはサフラナールにはわずかな量で体を温め発汗させる作用が、カロテノイドには血流促進や血液をさらさらにする作用があるためだと言われています。
デトックス効果や美容効果も絶大
サフランの細くなった血管を広げて血行を促進する効果や血液をサラサラにする効果は、血行促進により体内の老廃物や毒素を押し流して排出してくれることに繋がり、デトックス作用にも繋がると言われています。
またサフランには日焼けによる肌の炎症やメラニン生成を抑える働きに期待ができます。更にニキビやクマ・しわの改善にも効果があると言われています。サフランには抗酸化作用があるため、老化の原因と言われる体内の酸化を抑制してアンチエイジング効果も期待できます。
メンタルにも効果あり
実はサフランにはうつ症状を緩和する効果があると言われています。かつてのペルシャ帝国では、サフランティーがうつ病の治療薬として使用されており、イランでもうつ病の伝統薬として使用されているのだそうです。
スパイス以外にもいろいろ効能があるサフラン、高貴とされてきたのも納得ですね。
サフランティーは女性ホルモン作用が強いため、妊娠中・授乳中の女性は飲用を避けましょう。また摂取は適量にとどめるようにしましょう。
高貴なイエローで心身を整えたら、夜はゆっくりと良い夢が見られますように。
次回は2022/9/1(木)22:00頃に更新予定です。