ビール以外でも飲めます!ホップの意外な効能
【二十四節気】処暑(しょしょ) 8/23~9/6頃
皆さまこんばんは。8/23~は二十四節気「処暑(しょしょ)」、厳しい暑さの峠を越した頃です。“処”は落ち着くという意味で、虫の声が聞こえ始めたり朝夕は涼しさも感じられる頃となりました(実はつい先日、虫の声がするのに気付きました)。心地よい風が吹き始める頃ですが、同時にそろそろ警戒しなくてはいけないのが台風です。この間も関東では台風の直撃を受けましたが、備えを万全に……とは言っても自然を相手にするとその途方もないパワーにはなすすべがなかったりします。暑さにしても、人の力でコントロールできるものでは到底ありません。
荒天のあとは「台風一過の秋晴れ」でまた暑くなったりの繰り返し、そもそも秋と呼ぶにはまだ気持ちが追い付かないくらいには暑い日が続く今日この頃。まだまだビールも美味しいし、なんて思ったりもしますが、大体ビールは一年中美味しい気も……。笑 そしてビールの原材料としてもおなじみのあの植物は、実はハーブティーとして飲用できるのをご存じでしょうか?本日はこちらのハーブティーをご紹介します!
ホップ
アサ科カラハナソウ属のつる性多年草・ホップです。ホップってまさかあのホップ?ハーブティーなの⁇とお思いの方、そうです。あのホップです。ビールの主要な原材料でもあるホップです。ホップはビールにとって苦みだけでなく泡・香りにも関わり、なおかつ“雑菌の繁殖を抑える”という極めて重要な役割も持つ原材料なのです。ちなみに雌花と雄花がありますが、ビール原料やハーブとして使用するのは受精前の雌花のみです。ホップは雌雄異株のつる性植物で、つるの高さは7から12メートルにもなります。また一度植えられるとその根株は10~30年引き抜かれずに使用されます。
ホップの歴史は古く、古来からその抗菌作用を民間薬として利用したり、エジプトでは薬用に利用されていたりしたのだそうです。ホップがビールの製造に利用されるようになったのは12世紀初頭のドイツだそうで、修道院でホップを用いたビールが醸造されるようになりました。それまでの中世ヨーロッパではビールはハーブ類やスパイス類で味付けしたグルートビールが主流でしたが、14世紀~15世紀にかけてホップビールの持つ爽快な苦味や香り、ホップを入れて煮た麦汁から作ることでビールが腐りにくく長持ちするという特性などが高く評価されるようになり、ビールの主流になったのだそうです。
こうしてホップのビール醸造利用の歴史が続いているわけですが、民間薬として利用されるくらいなのでビール以外でも効能があることが知られていたわけです。ではさっそく見ていきましょう。
心地よい香りでリラックス!
ホップのフレッシュな香りの元となるリナロールはラベンダーやベルガモットにも含まれている成分です。リナロールの働きにより身体をリラックスさせる・不安や緊張を和らげる・ストレス緩和などの効果が期待できます。ノンアルコールでもリラックスはできるんです。
不眠の解消効果も
ホップと言えば特徴的なのはその苦味ですが、フムロンという苦み成分には鎮静作用でイライラや不安を鎮める・不眠を解消し、安眠に導くという効果があると言われています。ノンアルコールでもお休み前に飲めば寝つきが良くなるのです。
更に女性に優しい効果まで!
ホップに含まれるフィストロゲンという女性ホルモン様物質の働きにより、女性ホルモンの影響による気分の落ち込みの改善・月経前症候群(PMS)の緩和・更年期のイライラ・のぼせ・不眠等の改善効果にも期待ができるのだそうです。更にアミノ酸の仲間・アスパラギン酸の働きには利尿作用があり、老廃物を外に排出しやすくするデトックス効果があるため、女性に多いむくみの解消にも期待ができると言われています。
ノンアルコールでもいろいろな効能があるんですね……!
ホップティーは鎮静作用の影響が大きいため、お子様の飲用は避けましょう。また女性ホルモン様の働きがあるため、妊娠中・授乳中の方は飲用を控えましょう。この辺はビールと同じですね。
大人の香りのお茶を飲んで、ゆっくりと良い夢が見られますように。
次回は2022/8/22(月)22:00頃に更新予定です。