HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

爽やかスペアミントで気分もすっきり夏支度!

【二十四節気】立夏(りっか) 5/5~5/20

皆さまこんばんは。5/5~は二十四節気「立夏(りっか)」です。暦の上ではいよいよ夏の始まりです。春分と夏至のちょうど中間にあたり、ここから立秋の前日までが夏季とされています。“五月晴れ”という言葉に似合う爽やかな晴れ空に色とりどりのこいのぼりが気持ちよさそうに泳ぐ、1年の中でも最も過ごしやすい季節です。なのに今年のGWは例年よりどんより曇り空や雨の日も多いですね……これも植物にとっては恵みの雨なのかもしれないですね、きっとそう(自己暗示)。

 

 

4月に入り暖かいを通り越してうっすら汗ばむ陽気の日もあったりして、そろそろ衣替えを……という方も多いのではないでしょうか?衣類だけでなく寝具やインテリアなども衣替えしたくなる時期ですよね。素材や色、どちらも爽やかだったり涼しげだったりするものを選びたくなるような気候の頃。秋冬には身体を温めるハーブを多くご紹介してきましたが、季節も夏になりやはりハーブティーにも爽やかさが欲しいところ。本日は初夏の陽気にふさわしい爽やかなハーブティーをご紹介いたします。

 

スペアミント

 

シソ科ハッカ属の多年生草木・スペアミントです。目にも爽やかなグリーンと清涼感のある香りがこの時期にぴったりですよね。ところで皆さま、以前ご紹介したペパーミントとこのスペアミントの違いってわかりますか?並べてみると一目瞭然です。

 

   

 

上:ペパーミント、下:スペアミントです。葉の形が全然違います。が、それぞれだけを見たらどっち……?となりますよね。葉がギザギザでとがっているスペアミントは「槍=Spear(スペア)」に似ていることからその名がついたと言われており、和名はオランダハッカ・ミドリハッカと呼ばれます。
また、実はスペアミントとウォーターミントが交雑して生まれたのがペパーミントなのだとか。そのためハーブとしてはペパーミントより古くから存在していたと言われています。

 

 

また、ペパーミントとスペアミントの違いの1つに香りが挙げられます。ペパーミントのスーッとする刺激的な清涼感に対し、スペアミントはソフトな清涼感と甘さの中に苦みがある、という特徴があります。ガムのフレーバーに“ペパーミント”と“スペアミント”があったら刺激が強めなのがペパーミント、マイルドなのがスペアミントということになります(トリビア?)。
同じミントなのになぜ違いがあるのでしょう?効能と共に解説していきます。

 

爽やかな香りでリラックス効果大!

スペアミントの爽やかな香り成分はl-カルボンによるもの。ペパーミントの香りの主成分は・l-メントールよりも清涼感が少ないですが、ハーブ特有の香りが料理にも合うことから、欧米では“料理に使うミント”=スペアミントなのだそう。別名「ラムミント」とも呼ばれ、英国の伝統的なラム肉料理にはスペアミントを使ったミントソースが欠かせないのだそう。
そしてこのl-カルボンには鎮静作用でイライラを鎮め、リラックスを促す効果があります。食事にも食後やお休み前のお茶にも合う、実に便利なハーブなのです。

 

消化を助けて胃腸もスッキリ

またl-カルボンには食べ過ぎや飲み過ぎの時の消化を助ける・胃の調子を整える・腸に溜まったガスを排出するなど胃腸の働きを助ける効果があります。口臭予防にもなり、お口も胃腸もスッキリさせてくれます。

 

脳を活性化して活力アップにつながる

ポリフェノールの一種・ロスマリン酸の働きにより、脳を活性化し集中力や記憶力を高める・日常生活や様々な活動における活力をアップするなど、日常生活をアクティブに送れるサポート効果もあると言われています。

 

抗酸化作用による美容効果にも期待

フェノール系ポリフェノールの一種・クロロゲン酸の働きによる抗酸化作用でアンチエイジング効果・肥満や脂肪肝、糖尿病などを予防するダイエット効果などの美容効果が期待できます。
また

この他にも抗酸化作用を持つビタミンEやフラボノイドも含まれていることから血中の悪玉コレステロールの低下や過酸化脂質の生成抑制、生活習慣病の予防効果にも役立つと考えられています。

 

 

スペアミントティーに含まれるカルボンは神経毒性のあるケトン類に属しています。ケトン類の中でも比較的作用が穏やかとされていますのでさほど気にする必要はありませんが、念の為乳幼児および妊娠中・授乳中の女性は飲用を避けましょう。

 

スッキリとリフレッシュしたら、夜はゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/5/4(水)22:00に更新予定です。