慌ただしい時期もリラックス!パッションフラワーで心のマッサージ
【七十二侯/啓蟄・初侯】
蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく) 3/5~3/9頃
皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく)」、冬の間土の中にいた生き物たちが目を覚まし、穴から顔をのぞかせる時期です。この「虫」とは文字通りの虫も含まれますが、地中にいた蛇や蛙、とかげなどの様々な生き物のことを指します。春に虫という字を2つ付けると”蠢く(うごめく)”となり、まさにこの時期を表しています。
生き物たちはアクティブに活動を始める時期ですが、人間界はというと迫りくる『年度末』という区切りに向けて異動の内示や仕事の引継ぎ、はたまたクラス替えや卒業・入学などの大きな環境の変化を迎えるにあたり気持ちが不安定になりがちな時期ですよね。不安・緊張・イライラ……せっかく暖かくなってきたというのに心から春を喜べないのはもったいない!
そんな時期におすすめのハーブはこちらです。
パッションフラワー
ブラジル原産のトケイソウ科の多年草・パッションフラワーです。和名は「矮鶏時計草(チャボトケイソウ)」、その名の通り時計の文字盤のような見た目の花を付けるのが特徴です。この花や葉の部分をハーブティーとして使用します。ちなみにパッションフラワーという名は”キリストの受難の花”の意味なのだそう。16世紀に派遣されたイエズス会の宣教師によると、花の子房柱は十字架・3つに分裂した雌しべが釘・副冠は茨の冠・5枚の花弁と萼は合わせて10人の使徒・巻きひげはムチ・葉は槍であるとのこと。この植物の名称での passion は「受難」の意味であって、「情熱」の意味ではないのだそうです。思ったより重いエピソードでした……。
そして耳にしたことがあると思いますが、パッションフルーツは同じトケイソウ属のクダモノトケイソウの実を指します。花と同じく華やかな見た目でもおなじみですね。
ではパッションフラワーのハーブティーの効能をさっそく見ていきましょう。
またの名を「天然の鎮静剤」!ストレス性疾患に効果あり
パッションフラワーに含まれるインドールアルカロイドの高い鎮静作用により、神経の緊張や精神的な不安を和らげてくれます。過度の緊張や精神上の不安から起こる過敏性腸症候や不眠・頭痛・神経痛・ストレス性の高血圧や喘息など、様々なストレス由来の症状の緩和に効果が期待できます。
特にいろいろ考えてしまって寝付けない……という方におすすめで、お休み前に飲用するとリラックスして深い眠りにつくことができるそうです。効き目が穏やかなのも嬉しいですね!
鎮痛効果で様々な痛みの緩和にも
アルカロイドには鎮痛作用もあるため痛みの緩和にも用いられ、生理痛や筋肉痛・頭痛などの激しい痛みにも利用できます。筋肉の痙攣を和らげ痛みを鎮める働きで、強度の緊張からくる頭痛や筋肉痛・生理痛や肩こりにも効果があると言われています。
ストレスだけじゃない!女性特有のお悩みにも
パッションフラワーは子宮の筋肉もリラックスさせることから更年期障害やPMS(月経前症候群)などにも効果があると言われています。またポリフェノール類も含まれることから、抗酸化作用により身体を若々しく保つアンチエイジング効果も期待できます。
パッションフラワーティーはアルカロイドによる子宮刺激作用があるため妊娠中の方の飲用は避けましょう。またリラックス効果が高いので運転前の飲用は控えてください。
精神安定剤を服用中の方も相互作用に注意が必要なため、医師に確認してから飲用することをおすすめします。
来たる年度末までノーストレスで過ごすために、ゆっくりと良い夢が見られますように。
次回は2022/3/9(水)22:00頃に更新予定です。