HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

本格的な秋の前にギンコウで冷え性をブロック!

【二十四節気】寒露(かんろ) 10/8~10/22

皆さまこんばんは。10/8~は二十四節気「寒露(かんろ)」、夜が長くなり草木に冷たい露が宿る頃となりました。朝晩の冷え込みが厳しくなってきますが、日中は秋の長雨も落ち着き過ごしやすい秋晴れの日が増えてきます。空気も澄み渡り、夜にはより美しく輝く大きな月が見られます。

 

まさに「秋麗 (あきうらら)」という言葉がぴったりの日々ですが、寒露はちょうど稲刈りが終わる頃です。農家ではその他の農作物の収穫もたけなわとなり、まさに「実りの秋」の繁忙期です。
そういえば先日バス通りを歩いていたら、植栽がされていたのがイチョウだったことに最近気が付きました。まだ色づく前でしたが、よく晴れた日で青い空と黄緑色の独特の葉っぱのコントラストがきれいで、色づいたらもっときれいなんだろうなぁ……と秋の深まりが楽しみになりました。そんなわけで本日はこちらのハーブティーをご紹介します。

 

ギンコウ

 

イチョウ科イチョウ属の多年草・ギンコウです。和名はもちろんおなじみのイチョウです。ちなみにイチョウ属の学名 Ginkgo は日本語の「銀杏」に由来しており、英語だけでなくフランス語・ドイツ語・イタリア語にも反映されているのだそうです。


ところでギンコウは黄緑色から秋になるときれいな黄色に色づきますが、このメカニズムをご存じでしょうか?緑色に見えるのは緑色の色素・クロロフィル、黄色に見えるのは黄色の色素・カロチノイドなのですが、実はどちらも元々混在しています。気温が高い頃はクロロフィルが優位に働き、光を吸収し二酸化炭素+水を酸素+炭水化物に換えるためのエネルギーを供給しています。気温が下がるとクロロフィルが分解され、カロチノイドの色が際立ってくるようになるのです。
同じように秋になると赤く色づく葉はまた違うメカニズムなのだそうです。気温が下がってくると、葉と枝の間に「離層(りそう)」と呼ばれるコルクのような層ができ、光合成で作られた糖が枝などに届かなくなります。すると日光を浴びた糖とたんぱく質が化学反応を起こし、赤く見える色素・アントシアニンを生成するようになるため、赤く見えるようになるのだそうです。

 

 

ギンコウティーはまだ青い葉をハーブティーとして飲用します。ではさっそくその効能を見ていきましょう。

 

 

あらゆる器官の巡りを良くしてくれる

ギンコウに含まれる様々な成分に血流の促進・改善効果や血液凝固阻害効果があると言われているため、冷え性の改善や肩こりの緩和効果などに期待できます。ちょうどこれから冷え性シーズン到来。毎年悩まれている方にはおすすめです。

 

神経や脳もサポートしてくれる

ギンコウに含まれるビロバリドという神経や脳に対する作用に関わる成分の働きにより、海馬(記憶に関わる脳の部位)の細胞を回復する効果や神経を保護する効果があると言われています。またアルツハイマー型認知症や耳鳴り・めまいの改善にも効果があると言われており、研究が進められているのだそうです。

 

健康・美容効果にも期待できる!

ケルセチンの働きによるアンチエイジング効果や血流改善効果・動脈硬化予防効果やケンフェロールによる女性ホルモンを整える効果・不安を軽減する効果、更にギンコライドには更年期などを改善する効果や緑内障の予防効果もあると言われています。美容から健康まで幅広くサポートしてくれる頼もしいお茶ですね!

 

 

ギンコウティーにはギンコール酸が多く含まれているため、イチョウ製剤にアレルギー反応のある方は、注意が必要です。また過剰摂取すると下痢・吐き気・嘔吐・情動不安・虚弱が引き起こされる可能性があるため、適量を飲用するようにしましょう。妊娠中・授乳中の方も飲用は避けましょう。

寒くなる前に血行を良くして、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/10/7(金)22:00に更新予定です。