HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

まさに自然の便秘薬・イエロードッグルートですっきりデトックス!

【七十二侯/処暑・初侯】
綿柎開(わたのはなしべひらく)    8/23~8/27頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「綿柎開(わたのはなしべひらく)」、綿の実を包む花の咢(がく)が開き始める頃となりました。綿は7~9月にかけて黄色い花を咲かせ、その後実をつけます。その実がやがてはじけると、中からふわふわとした白い「綿毛」が顔をのぞかせます。綿自体はとても身近な素材なのに、原材料となるとなかなかお目にかからないですよね。


 

この綿毛を紡いだ糸で織られた生地が綿(コットン)、そのうちその原材料が3年以上農薬や化学肥料を使わないで栽培された農地で育てられた綿のことを“オーガニックコットン”と呼びます。このフワフワの部分を「綿花(めんか)」と呼びますが、実は花ではなく綿の実がポンっとはじけたものです。「時期が来ると自然にポンっと出る」というフレーズがなんとなく便秘薬みたいだな……なんて思いついてしまったので、本日はこちらのハーブティーをご紹介しましょう。

 

 

イエロードッグルート

 

タデ科ギシギシ属の多年草・イエロードックです。和名を「ナガバギシギシ(長葉羊蹄)」というヨーロッパ原産の帰化植物で、春から秋にかけて淡い緑色の花を咲かせます。カールした葉を持つことから欧米では「カーリードック」とも呼ばれます。花は長い総状花序につき、外花被3個・内花被3個・雄しべ6個・雌しべ1個という構造です。

 

 

やがて3個の内花被が大きくなり、果実を包むようになります。果実の内花被は広卵形・全縁で先が丸く、中央にこぶ状の突起があります。ここに果実が入っているのではなく、内花被3個に包まれて1個だけ果実が入るのだそうです。割と過保護です。
ちなみにイエロードックのうちハーブティーとして飲用するのは、乾燥して刻んだ根っこの部分です。ではさっそくハーブティーとしての効能を見ていきましょう。

 

 

自然にポンっ!をサポートしてくれる

イエロードックルートティーの最も主要な効果はアントラキノン類の働きによる便秘改善効果です。アントラキノン類に含まれるエモジン・ネポジンの働きにより、腸を刺激して便秘を改善する効果が期待できるのです。
またアントラキノン類は胆汁の生産と分泌を促してくれます。胆汁は主に脂肪の消化に役立つ消化液なので、消化不良や胸やけの改善や血中コレステロールを低下させる効果も期待ができます。
更に便に水分を含ませて柔らかくするミネラルの一種であり、市販の便秘薬にも使用されているマグネシウムを含んでいるため、無理のない便秘改善効果が期待できると言われています。

 

女性特有のお悩みもケアしてくれる

女性ホルモンに似た物質の一種であるフィトエストロゲンの働きにより、生理周期を整える・生理痛緩和という女性特有のお悩みの改善にも繋がると言われています。またタンニンの収れん作用による生理の出血軽減効果にも期待ができます。

 

更に貧血まで改善してくれる

鉄分が含まれているので貧血の改善効果もあると言われています。
こうしてみると特に女性の方は何かと心当たりのあるお悩みの改善効果が高い、ありがたいハーブティーだということがわかりますね!

 

 

 

イエロードックルートティーはありがたい効能も多いのですが、禁忌も少々多めです。
まずシュウ酸を多く含み尿結石を起こす可能性があるため、腎臓疾患を持つ方の飲用は避けましょう。そしてデトックス効果が高いため、利尿薬との併用はNGです。
さらにフィトエストロゲンの作用があるため、妊娠中・授乳中の方は飲用を避けましょう。もしこれらに心当たりがある方は代替のハーブティーとしてダンデライオンルートティーでも同様の効果が得られるのでおすすめですよ!(禁忌も少ないですし)

心身共にデトックスしたら、夜はゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/8/27(土)22:00頃に更新予定です。