セルフで治す!ウツボグサでむくみをスッキリ
【七十二侯/夏至・初侯】
乃東枯(なつかれくさかるる) 6/21~6/25頃
皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「乃東枯(なつかれくさかるる)」、靫草(うつぼぐさ)が枯れていく頃です(“乃東”とは、冬至に芽を出し夏至に枯れる「夏枯草 (かこそう)」の古名で、靫草の漢方名でもあります)。稲穂のような小さな花を咲かせた靫草は、これから夏の花たちが咲いていくなかで、季節を逆らうように枯れていきます。その珍しさから、季節をあらわす言葉となりました。ちょうど半年前、冬至の初侯に「乃東生(なつかれくさしょうず)」という七十二侯があったのを覚えていらっしゃる方は……いる……かもしれませんね……。笑
ウツボグサは日当たりの良い山野の草地に群生し夏至の頃に枯れていきますが、この枯れて茶色くなった花穂が「夏枯草 (かこそう)」で、日本薬局方にも入っています。ちなみに和名のウツボグサは円筒形の花穂の形、もしくは花穂につく小花の形が武士が弓矢を入れて背中に背負った道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来するのだそうです。
漢方にも使われるウツボグサですが、ハーブティーとしても飲用することができるんですよ!というわけで本日はウツボグサをご紹介します。
ウツボグサ
シソ科ウツボグサ属の多年生植物・ウツボグサです。日本全土の山野の草地に自生する植物です。原産地は東アジア〜日本列島ですが、ウツボグサの近縁種であるセイヨウウツボグサはヨーロッパ原産とされています。実はこのウツボグサ、古くから西洋・東洋を問わず漢方として用いられてきました。そして花穂をハーブティーとして飲用することができるのですが、ハーブティーとしての効能を見ていきましょう。
むくみもスッキリ!の利尿作用
ウツボグサティーに含まれる塩化カリウムの利尿作用により、体内の尿を出やすくする効果があります。また体内の塩分を排出して、高血圧やむくみを改善する効果も期待できます。そのため古来から腎炎・膀胱炎・脚気などによるむくみを解消するために夏枯草の煎じ薬を服用するという民間療法があったのだそうです。
消炎作用にも優れている
ポリフェノールの一種・タンニンの働きによりのどの痛みや扁桃炎を緩和する消炎効果があると言われています。またタンニンには収れん作用で腸の粘膜を整え、下痢を和らげる効果も期待できます。
美容に嬉しい成分も!
これはりんごの皮にも多く含まれている成分で、トリテルペンの仲間・ウルソール酸の働きによる抗酸化作用で、血糖値やコレステロール値を下げるという効果が期待できます。ウルソール酸には化粧品として使うと美白作用やシワ・ほうれい線を改善するという嬉しい美容効果もあるのだそうです。
また同じくトリテルペンの仲間・オレアノール酸の働きにより抗炎症作用のほか、アンチエイジングや虫歯菌を抑制する効果もあると言われています。
ウツボグサの煎じ液はこの他にもねんざ・腫物・浮腫の塗り薬として、またうがい薬にも用いることができます。セイヨウウツボグサは「self heal」と呼ばれるのですが、セルフヒール=自己治癒、「この草があれば怪我したとき自分で治せる」と言われていたのだそうです!
ウツボグサティーにはタンニンが多く含まれるため、摂りすぎると胃を刺激してしまいます。胃が弱い方は1杯飲んだら時間をあけるなどして、飲みすぎないように注意しましょう。
自分に合ったご自愛をしっかりして、ゆっくりと良い夢が見られますように。
次回は2022/6/25(土)22:00頃にに更新予定です。