HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

目にも身体にも優しい日本代表のお茶・グリーンティー

【七十二侯/穀雨・次侯】
霜止出苗(しもやみてなえいずる)    4/25~4/29頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「霜止出苗(しもやみてなえいずる)」、気候がだいぶ暖かくなり霜が降りなくなる頃です。田んぼでは種籾が芽吹き、苗がすくすくと育ちます。農家の人たちにとってもそろそろ田植えの準備が始まり、忙しくも活気にあふれる日々の始まりです。

 

 

この頃になると夜の冷え込みも少なくなり、霜も降りなくなります。が、油断大敵。「八十八夜の忘れ霜」という言葉がある通り、すっかり暖かくなったはずの4月下旬に思わぬ遅霜が降りることがあるのだとか。霜は農業の大敵、特に大きな影響を受けるのが茶畑です。
そのため日本一のお茶どころ・静岡県では地方気象台で全国で唯一の『遅霜予報』を行っており、お茶産業の関係者はそれを聞いてシート掛けや防霜ファンの稼働などで対策を取るのだそうです。そして季節が10月下旬になり二十四節気が“霜降”になると、また霜が降り始める頃となるのです。
本日はそんな日本人におそらく一番なじみのあるお茶を紹介いたします。

 

グリーンティー(緑茶)

 

ツバキ科ツバキ属の常緑樹・チャノキの葉を加工したお茶と言えば、そう。緑茶です。ここに来てまさかのハーブではないティーです。しかしこれだけ身近にありながら緑茶を差し置いてティーブログを書くというのも気が引けるので、今回は(ハーブ)ティーのご紹介というイレギュラー回です。

 

 

ところで普段よく目にする茶葉がどのようか加工でできているかご存じでしょうか?日本式の茶葉の製造工程は以下の通りです。
摘採 ⇒ 蒸し ⇒ 粗揉 ⇒ 揉捻 ⇒ 中揉 ⇒ 精捻 ⇒ 乾燥 ⇒ 選別・整形⇒ 火入れ ⇒ 合組み
摘んだ茶の葉は蒸された後、揉まれて揉まれて更に揉まれ、形を整えつつ乾燥させる、ということです(とても雑な説明)。なぜ摘み取った後に加熱処理をするかというと、酵素反応=発酵を止めるためです。発酵させた発行茶が紅茶、その途中の半発酵茶が烏龍茶なのです。緑茶も紅茶も烏龍茶も元をたどれば同じチャノキの葉なんですね。ちなみに同じ緑茶でも蒸しの工程の時間の長さで浅蒸し茶・深蒸し茶に分けられます。

 


日本のソウルティー(?)こと緑茶の産地はご存じの通り日本全国に存在します。中でも有名なのがやはり遅霜予報が出ることでおなじみの静岡県でしょうか。本山茶・掛川茶・富士茶……県内でも様々なブランドを持つお茶大国ですね。他にも鹿児島県(鹿児島茶)・三重県(伊勢茶)・宮崎県(宮崎茶)・京都府(宇治茶)・福岡県(八女茶)・佐賀県(嬉野茶)……お茶に困ることのない国、それが日本。
おいしいだけでなくグリーンティーにもハーブティー同様の効能があるので、見ていきましょう。

 

身体に優しい&ヘルシー!

グリーンティーに含まれるポリフェノールの一種・タンニン。カテキン類に分類され、その働きはコレステロールの吸収を抑える・体脂肪を抑えるという身体には嬉しいもの。グリーンティーの独特の渋みの素ですが、食後に飲むと口内がさっぱりしますよね。きちんと体内でもさっぱりさせてくれているんですよ!

 

抗酸化作用の素がたっぷり

こちらもまずはカテキン。活性酸素を除去する抗酸化作用があり、動脈硬化・心筋梗塞や脳梗塞の予防効果が期待できます。またグリーンティーはβ-カロテン・ビタミンB1・ビタミンB2・ニコチン酸・パントテン酸・葉酸・ビオチン・ビタミンC・ビタミンEを含んでいます。特にビタミンC・ビタミンEに抗酸化作用があります。またビタミンCは皮膚や粘膜の保護・健康維持に働きます。コラーゲンの形成にはビタミンCは欠かせません。美肌効果のためにもおすすめです!

 

リラックス効果や脳の活性化にも

アミノ酸の一種・旨味成分でもあるテアニンには脳の神経細胞を保護や緊張を緩和するリラックス作用があります。テアニンを摂取すると筋肉がゆるみ、血管が拡張するので血行が良くなります。リラックス作用により集中力も上がります。
またカフェインも含まれているため、覚醒作用(疲労感や眠気の除去)・持久力増加・二日酔い防止・利尿作用などの効果も期待できます。

 

 

 

風邪薬や解熱鎮痛剤・アレルギー性鼻炎の薬にはカフェインが含まれているものがあります。そのためグリーンティーでこれらの薬を飲むとカフェインの過剰摂取になる恐れがあるため、やめましょう。というより薬はきちんと水で服用しましょう。

活気にあふれる明日のために、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/4/29(金)22:00頃に更新予定です。