HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

身近にある隠れ健康食材代表!シソの意外な効能とは?

【七十二侯/大寒・次侯】
水沢腹堅(さわみずこおりつめる) 1/25~1/29頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」、厳しい寒さで沢の水も凍ってしまうと言われる時期で、1年で最も寒い頃とされています(最低気温が更新されるものこの時期が多いらしいですよ)。現在のところ、寒さの日本記録は1902年1月25日に北海道の旭川地方気象台で観測されたマイナス41.0度だそうです。第2位もその翌日の帯広で観測されたマイナス38.2度とのことなのですが、この2日間に一体何があったのでしょうか……自然の力は恐ろしいですね。
そんな凍てつく寒さを吹き飛ばすべく、本日ご紹介するのはこちらです。

シソ

 

中国南部やヒマラヤ・ミャンマー原産のシソは今でこそ日本全国で広く栽培されていますが、本格的に栽培が始まったのは平安時代とされています。中国名の「紫蘇」は食中毒で死にかけた若者にシソの葉を煎じて飲ませたところよみがえったということから付けられた名前だと言われています。
大別すると赤ジソ・青ジソがありますが、本来はシソ=赤ジソのことで、青ジソはその変種とのことです。ちなみに芳香が異なるエゴマは近縁種なのだそうです。

 

 

シソの葉自体も薬味や香味野菜として料理に使われることが多いですが、花穂のつぼみ部分も穂ジソとしてお刺身のつまに添えられていたりしますよね。また熟した実は塩漬け・醤油漬け・佃煮にしたり……と、ポジションとしては「料理や白米の引き立て役」みたいな立ち位置にとらえられがちなシソですが、ハーブティーとして飲用することもできるんです。特に色のきれいな赤ジソで作ると見た目も華やかでおすすめです!

 

リラックス効果だけじゃない爽やかな香り

シソの独特で爽やかな香りの成分・ぺリルアルデヒドには抗菌作用や食欲増進作用があると言われています(夏に薬味として食べられることが多いのもそのためですかね)。
また同じく香り成分の1つ・リモネンやピネンには発汗作用・利尿作用、そして気持ちを安定させる作用が期待できます。

 

花粉症の方に朗報?アレルギーに効果あり!

シソに含まれるルテオリンはフラボノイドのなかで最も強い抗アレルギー作用・抗炎症作用をもつため、喘息・花粉症・アトピーなどのアレルギー症状を抑え、免疫力がきちんと働くようにサポートしてくれます。
また赤ジソに含まれるα-リノレン酸にはアレルギー疾患の症状を緩和させる可能性が示唆されているため、飲み続けることで症状の緩和・改善が期待できます。

 

アンチエイジングにも効果的

シソに含まれるルテオリンやロズマリン酸と呼ばれるポリフェノールや赤ジソの色素のもととなるシソニン、そしてβ-カロテンには抗酸化作用があります。活性酸素や酸化のダメージから身体を守ってくれるため、アンチエイジング効果が期待できます。
特にβ-カロテンはビタミンAの作用を持つため、夜間の視野の維持効果・皮膚や粘膜の健康維持効果・隠れシミを減らす効果があると言われています。

 

更にアルツハイマーの予防にも効果あり⁉

赤ジソに含まれるシアニジンという色素成分には脳内で神経細胞の死滅を防ぐ働きがあると言われています。そのためアルツハイマー型認知症の予防や改善に効果があることが報告されており、今もなお研究が進んでいるところです。

この他にも冷え性や貧血予防など、季節を問わず嬉しい効果がいっぱいのハーブティーなのです!

 

 

赤ジソの出回る時期は5~6月と限られているため、その時期にまとめてお茶やシロップにして保存しておくと一年中楽しむことができます。
シソティーはノンカフェインで特に禁忌もないので、食事に合わせて飲む範囲であればどなたでも楽しむことができるのでぜひ取り入れてみてください!

この時期は三寒四温と言われていますが、毎日「明日は”温”の方でありますように」って思いながら床に就く今日この頃です。でも結局朝は毎日”寒”なんですけどね……。

明日の朝が”寒”でもちゃんと起きられるよう、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/1/29(土)22:00頃に更新予定です。