HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

お粥とお茶で無病息災祈願!お鍋にもおすすめの健康食材・セリ

【七十二侯/小寒・初侯】
芹乃栄(せりすなわちさかう) 1/5~1/9頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「芹乃栄(せりすなわちさかう)」です。セリがすくすくと冷たい水辺に群れ生える頃。和名のセリというのはこの「競り合うように生える」というところから来ているのだそうです。1/7頃には七草がゆとして食べる”春の七草”の1つとしてもおなじみですね。

1/7は五節句の1つで「人日の節句(じんじつのせっく)」と呼ばれ、無病息災を願う日とされています。ちなみに五節句は、1月7日の人日、3月3日の上巳(じょうし)、5月5日の端午(たんご)、7月7日の七夕(しちせき)、9月9日の重陽(ちょうよう)です。五節句の日は、1月7日を除いて同じ奇数が重なる日です(1月1日の元旦は別格とされ、1月7日が節句に取り入れられています)。これは中国では奇数は陽の数とされていて、縁起の良い数字が重なることで逆に不吉な日とされ、もともとは厄払いする日として捉えられていたことに由来するのだそうです。

七草がゆを食べる習慣ももともとは中国から伝わったもので、正月の祝い酒やごちそうにより弱った胃を回復させるために食べると言われ、現代でも行事食として親しまれています。

セリ

日本原産の多年生植物・セリ。秋から冬にかけての日が短い低温期は、多数の根生葉を叢生し、春から夏にかけての日が長い時期では泥の中や表面を横に這うように根元から白く長い匍匐枝(ほふくし)を伸ばし、秋にその枝の節から新しい苗ができて盛んに成長するという特徴があります。

若いうちに収穫した茎や葉を食用とし、お茶には全草を使います。含有成分としてはビタミン類やβカロテン・食物繊維が豊富で、その効能も多岐にわたります。

 

発汗作用・免疫力アップでひき始めの風邪対策に

βカロテンには発汗作用や免疫力を高める作用があるため、引き始めの風邪の症状を和らげる効果が期待できます。

 

ビタミンCたっぷりでアンチエイジング効果・生活習慣病の予防効果も

βカロテン・ビタミンCの抗酸化作用によりアンチエイジング効果があると言われています。βカロテンには活性酵素を抑える効果があり、これが生活習慣病の予防に繋がるとされています。

 

食物繊維で便秘予防・血糖値の降下作用も!

更に食物繊維の効果が腸の働きを助け、便秘を予防してくれます。また食物繊維には余分なコレステロールを排出し血糖値の上昇を抑える働きがあるので、血糖値降下作用が期待できます。

 

 

セリ茶はノンカフェインで特に禁忌のない身体に優しいお茶ですが、セリによく似たドクゼリという植物があります。自生のセリを摘まれる方は気を付けてくださいね!

お正月ってどうしてもおせちやお雑煮・なんならお酒もちょーっと摂りすぎてしまいがちですが、1/7に七草がゆを食べることで胃腸がリセットされたような気になりますよね。実際は食べた分・飲んだ分はしっかりとお肉として蓄積されているにもかかわらず。これが一番の春の七草マジックな気がします……。お粥を食べ、更にセリ茶も飲んでおけば厄落とし効果も倍になりませんかね。

しっかり新年の厄落としをしてゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/1/9(土)22:00頃に更新予定です。