HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

寝付けない長い夜の味方!安眠のハーブ・バレリアン

【七十二侯/冬至・初侯】
乃東生(なつかれくさしょうず) 12/21~12/25頃

皆さまこんばんは。12/21からは七十二侯「乃東生(なつかれくさしょうず)」です。乃東とは「夏枯草(かこそう)=ウツボグサ」を指します。ウツボグサは夏に紫色の花をつけるのですが、花が終わると褐色に変化して枯れたように見えることからこの名で呼ばれるようになったと言われています。

そしてウツボグサもハーブティーとして飲まれてはいるのですが、本日ご紹介するのはまた別のハーブです。ウツボグサに関連する七十二侯は実はもう1つあるので、その時までのお楽しみということで(注:半年後です)本日ご紹介するハーブティーはこちらです。

バレリアン

 

夜が一番長いこの時期、なのになかなか寝付けない……という方におすすめしたいのがこのバレリアンです。というのも私が個人的に今年一番お世話になったといっても過言ではないのがこの「安眠のハーブ」として名高いバレリアンティーなんです。

和名は「セイヨウカノコソウ」、甘い香りのする白っぽい花を付けるバレリアンは古代ギリシャ時代から神経の昂りを抑え深い眠りへ導く薬草として利用されてきました。第一次・第二次世界大戦中のイギリスでは兵士の弾丸恐怖症や空襲に対する精神緊張を緩和するために使われていたと言われています。ちなみにバレリアンの名の由来はギリシア語の「健康になる」を意味するValereが由来なのだそうです。

 

優れた鎮静作用で安眠に導くハーブ

バレリアンに含まれるバレポトリエイトという成分には興奮を抑える神経伝達物質の分泌を促進する作用があるため、気分を鎮静し睡眠の質を向上させる働きがあります。就寝前に飲むとゆっくりと質の高い睡眠を取ることができ、深く眠った後に心地よく目覚めることができるのです。

 

不安や緊張ほぐしのために日中も飲用OK

バレポトリエイトには抗痙攣作用があるので、筋肉の痙攣をほぐし緊張性の肩こりや胃痛を緩和することで、不安時や緊張時に飲めばストレスを軽減してくれる作用が期待できます。

 

女性特有の悩みにも効果あり

精神的な効果だけでなく物理的な緊張緩和により生理痛の緩和やPMS(月経前症候群)・更年期障害の不安やイライラの解消にも役立ちます。

 

とにかく身も心もほぐしてくれる優秀なハーブなのですが1つだけお伝えしておくと、バレリアンティーに使用されるのは甘い香りの花ではなく根を乾燥させたものなのですけど…………匂いがめちゃくちゃ独特です。笑 なのでブレンドして召し上がって頂くのがおすすめです!私はハーブ専門店・enherbさんの「ぐっすりおやすみしたい時に」というブレンドティーを愛飲していました。(それでも初めは不思議な匂い……と思ったのですが、お茶にすると少し匂いが和らぐのか、普通においしく飲めるので安心してください。)ペパーミントがブレンドされているおかげで後味もすっきりと飲みやすかったですよ!

 

 

ただし、少量試してみて匂いが合わない……と思った方は無理に飲用するのはやめましょう。長期間(1ヶ月以上)にわたる飲用も臨床実験データがないため避けた方がよさそうです。また妊娠中の方・授乳中の方の飲用や他の睡眠薬・抗うつ剤との飲み合わせもNGですので気を付けてください。

 

長い夜を味方につけて、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2021/12/25(土)22:00頃に更新予定です。