HERBTEA for MYSELF

美しい日本の四季×体に優しいハーブティーのお話

ウワウルシで健康な体と輝く白い美肌作り!

【七十二侯/白露・初侯】
草露白(くさのつゆしろし)    9/7~9/11頃

皆さまこんばんは。明日からは七十二侯「草露白(くさのつゆしろし)」、草や花の上に降りてきた朝露が、白く光って見える頃となりました。この時期は朝晩と昼の寒暖差が大きくなり、風と雲がない晴れた夜に地上の熱が上空に逃げること(放射冷却)で朝に露ができます。夜間、雲がある場合は、地上から逃げ出す熱をある程度雲が防いでくれますが、雲がない夜は熱そのままがそのまま宇宙へと放射され、地表温度は下がっていきます。そして、一日のうちで最も気温が下がる明け方になると大気が冷え込み、露を結ぶというわけです。夜の間中雲一つなかった空は高気圧に覆われ、安定した気圧配置になっていることが多いので、昼になってもその天気は変わらず晴れのままです。このことから「露が降りると晴れ」という天気のことわざが生まれたのだそうです。


 

良い天気をもたらす白露、何となく“しらつゆ”という響きも風情があって美しいですね。白くきらきら光る露のように、夏の間に日焼け防止に励んでいた方は白くきらきら輝く美肌を目標にされているのではないでしょうか?(私は若干日焼け防止に失敗しましたが、一応目指しています。目指してはいます。。。)そんな方のために、今日はこちらのハーブティーをご紹介します。

 

 

ウワウルシ

 

ツツジ科クマコケモモ属の常緑低木・ウワウルシです。別名をクマコケモモと言います。春〜初夏に釣鐘型をしたピンク色の小花をいくつか咲かせた後、熟すと赤くなる果実を付けます。が、この果実は酸味が強く食用には向きません。残念。ちなみに「ウワウルシ」という呼び名は種小名の“uva-ursi(ウワ-ウルシ)”から来ており、ウルシ科ではありません。ややこしいな。「uva-ursi」はラテン語で“クマのブドウ”という意味だそうです。なのに和名はクマコケモモ。ますますややこしいな。
いろいろややこしい(?)ウワウルシですが、実は日本薬局方には生薬『ウワウルシ』として収録されています。どんな効能があるのでしょうか?さっそく見ていきましょう。

 

泌尿器系のトラブル改善に

ウワウルシに含まれるアルブチンには殺菌作用及び利尿作用があるため、膀胱炎、尿道炎のケア・残尿感などのトラブル改善・結石の予防及び小さな結石の排出・むくみの緩和やデトックス促進効果などに期待ができます。またエラグ酸にも膀胱炎や尿道炎などの泌尿器トラブルの改善効果があると言われています。

 

美白効果にも期待できる

“アルブチン”という成分に聞き覚えがある方はコスメフリークかもしれません。化粧水などにもふくまれるこちらの成分にはメラニンの合成を阻害する作用があります。そのため、シミ・ソバカスを防ぐ美白効果があると言われています。またエラグ酸の方も抗菌作用や美白作用も持つため、前項のアルブチンとの相乗効果が期待できると言われています。
ただ、美白効果に関してはお茶として飲用するより直接肌につけるスキンケアとしての使用の方が効果が期待できるとも言われています。

 

働き者・ポリフェノールも含有

更にポリフェノールの一種・タンニンの抗ウイルス作用や細胞や粘膜を引き締める収れん作用もあります。このため抗菌作用でアルブチンの働きを助け、泌尿器トラブルを改善する・粘膜を整えて下痢を抑えたり、咳・痰・鼻水を緩和したりするという効果にも期待ができます。
また同じくポリフェノールの仲間・フラボノイドの抗酸化作用で老化防止・ガン予防・美肌・血液サラサラなど様々な効果があると言われています。

 

 

 

ウワウルシはタンニンやエラグ酸を多く含んでいるため、多量に摂りすぎると胃を刺激し荒らしてしまう可能性があります。日本薬局方では大人の1日量の限度を15g、使用期間は1ヶ月としているので、目安にするとよいでしょう。また腎臓障害、胃腸過敏、酸性尿の方は飲用を避けましょう。子宮収縮作用があるため、妊娠中や授乳中の方・お子様の飲用も避けましょう。

露が降りる日のような晴れやかな気持ちで、ゆっくりと良い夢が見られますように。

次回は2022/9/11(日)22:00頃に更新予定です。